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さかいまみ

さかいまみさん

マイギャラリー 27

個展『花歌集』より

数多（あまた）咲く可憐な花からどれ選ぶ？私を選んで私だけを見て

個展『花歌集』より

雨の日にカラダを濡らして君誘う鮮やかな緋色に目を瞠るはず

個展『花歌集』より

この花は激しく蜜を滴らせ君の帰りを待ちわびている

個展『花歌集』より

どちらとも選べないという不実にもイヤと言えずに花びら開く

個展『花歌集』より

悦びに次々溢れる液体は飲まれて君のカラダの一部

個展『花歌集』より

囚われてそれだけのために飼育され朽ちていきたい君のためなら

グループ展『光』出展作品「禁忌」より

傾いた危うい心紡ぎ合う最初で最後の禁忌を犯す

グループ展『光』出展作品「禁忌」より

ねぇお願いずっと握っていて欲しいたとえかりそめの今だとしても

グループ展『光』出展作品「禁忌」より

この夜を越えたその先は聞くまいと目の前の君にのめり込み果てる

グループ展『光』出展作品「禁忌」より

なにもかも君に任せて溶け込んで瞳ひらけば無防備な朝

グループ展『光』出展作品「禁忌」より

リミットが近づいてくるもう一度ヒミツの場所にくちづけをして

グループ展『光』出展作品「禁忌」より

時間差でタイムアップにする恋の名残を探すただひとりきり

個展『真昼の月』より

今日やっと待ち焦がれていた君に会える軽やかに揺らすワンピースの裾

個展『真昼の月より』

向こうから思いがけずに君が来る呼吸（いき）の仕方さえ忘れそう　いま

個展『真昼の月』より

薄紅の唇ふいに奪われてただうつむくだけ君が見れない

個展『真昼の月』より

はじめからなかったことにはもうできない気づいてしまったあなたが欲しい

個展『真昼の月』より

手のひらにキスをしてみたまるで君と初めてキスをするかのように

個展『真昼の月』より

理屈なくただ目の前の君が欲しい誓いを欲しているわけではなく

個展『真昼の月』より

ただそこに二つの身体を投げ出して貪る口唇互いの全部

個展『真昼の月』より

ひと晩に数えきれないほどのキス浴びせた君はそこで手を振る

個展『真昼の月』より

ぼんやりと海を眺めて思い出す君の温もり君のくちびる

個展『花歌集』より

口にそっと含んで君が反り返る我慢できないもう入れていい？

個展『花歌集』より

そこだけじゃないの私が感じるのもっと試してあらゆる場所を

個展『真昼の月より』

幾重にも折り重なった花びらを君のその舌で散らして欲しい

個展『花歌集』より

目の前で咲こうとしている花一輪君が慈しんで咲かせて欲しい

個展『花歌集』より

燃える空と同化して崩れ落ちていくそんな錯覚夏至の夕暮れ

個展『花歌集』より

待ち切れず蜜を湛える花びらを早く摘みに来て助けて欲しい